literature

グレート・デスリフ

けっこう前に読み終わっていたのだけれど。またまた村上春樹翻訳の小説。タイトルから判るようにもちろん「グレート・ギャツビー」のオマージュです。原作者の名前は忘れちゃった(追記:CDBブライアン、らしい)。ただ時代設定が1910年代ではなくて、もう少…

Catcher in the Rye

サリンジャーの「ライ麦畑で捕まえて」の村上春樹翻訳版。 内容を全く知らなかったので、タイトルからてっきりのんびりど田舎のお話かと思いきや、ニューヨークあたりを舞台にした青春もの。言葉遣いの軽薄さが最初はうまく飲み込めなかったけれど、物語が進…

グレート・ギャツビー

村上春樹翻訳版をあっという間に読了。フィッツジェラルドは遥か昔に、同じく村上春樹翻訳の短編集で好きになって、それで珍しく英語の原作を読んでみたり、他の人の翻訳も読んだし、映画化もされているのでそれを観ていたりして、とても馴染みが深い。僕自…

都市の街割

SD選書なんで本の画像が真っ黒。ちなみにネット上でこの本の絵が見つからなかったので、別のSD選書のものが画像です。どうでもいいことですが。 研究に関係するので図書館で借りた本。街区と建物の関係を街路からの表裏の関係を主に述べている。筆者は仙台出…

白仏

辻仁成の作品で、1999年のフランス五大文学賞の1つ、フェミナ賞の外国語作品部門受賞作。日本人としては初めての受賞らしい。久しぶりの小説ということもあって、楽しめたのが一点。あと、前に読んだパサッジオかな、ピアニッシモかな、正直あまり面白くな…

アースダイバー

これも文学ではないけれど。最近、本を読んでいないわけではなくて、原文でフィッツジェラルドの「夜はやさし」(Tender is the night)を読んでいて、これがまた進みが遅い。「The Great Gatsby」みたいになんだか感情移入し辛くて、だんだんと読む気がしなく…

創発

ジャンルの分類がliteratureだと「文学」になっちゃいますが、それ以外の本に関してもこちらで。 聞き慣れない言葉、本のタイトルにもなっている「創発」というのは、なかなか一言では説明し難い。スティーブンジョンソンという人が著者。要するにテーマ的に…

My Lost City

再びフィッツジェラルドの短編集、村上春樹訳。5つの短編と、1つのエッセイからなる。 表題になっているマイ・ロスト・シティがエッセイ。ニューヨークを中心とした自らの半生の栄枯盛衰を書いている。彼自身の生活と彼の作品の距離がきわめて近いことがよ…

バビロンに帰る

フィッツジェラルドの短編集、村上春樹訳。フィッツジェラルドは「華麗なるギャッツビー」を原文で読んだことがある。1920年代の華やかな時代を描いたもので、その華やかさの裏側にある、一筋縄ではいかない不安感や焦燥感が些細なところから感じることが出…

最期の瞬間のすごく大きな変化

グレイス・ペイリーという、アメリカの女性作家の短編集。この作家、今はかなりの高齢だそうだが、今までにこの短編集を含めたった3冊の短編集だけで、アメリカでの地位を築いているらしい。とりわけ女性には好評のようです。というのは、短編の半分くらい…

大いなる遺産 その2

悪戦苦闘の末、前述のディケンズ「大いなる遺産」を読了。延べにして900p近い量。上巻の後半くらいからはもう文体になれて、ずいぶんと読みやすくはなりましたが。 イギリスの大御所というだけあって、気が付いたら読むスピードは上がらないにしろどっぷりと…

大いなる遺産

19世紀後半のイギリスの作家、ディケンズの長編小説。かなりポピュラーな人らしいけれど、よくよく考えてみたら外国の過去の作家のものはあまり読んだことがなかった。完全に村上春樹の影響でアメリカならフィッツジェラルド、レイモンドカーヴァー、ヘミン…

国境の南、太陽の西

「東京奇譚集」をきっかけに、母が今までの村上氏の著作を全部本棚から出してみました。その中から多少、内容を忘れているものを、と思い2日で読破。92年の作ということもあって、処女作から一貫した一人称での「ぼく」という書き方で、その「ぼく」が小学…

東京奇譚集

村上春樹の新刊の短編集。例の如く、2日間ですぐに読み終わってしまいました。僕の中では数年前の「海辺のカフカ」で、正直、「あれっ?」となった氏の著作ですが、やっぱり身体の延長上にあるというか、ごく普通の日常の中の些細なことからファンタジーが…

X-knowledge Home

8月10日発売号にブックガイドの一部を書きました。是非、ご覧あれ。 http://www.nanyodo.co.jp/php/xk_detail2.php?SBID=dd41bf9c&sbcnt=0&cate=top&book_id=76780430

日和下駄

「変わりやすいは男心に、秋の空」 永井荷風の随筆集で江戸から東京に変わっていく風景を蝙蝠傘を手に下駄を履いて散歩してトピックに沿ってつらつらと書き並べた随筆。かなり面白い。変わりやすいは女心じゃなかったっけ??

サラエボ旅行案内

「立っていても踊っていても銃弾が当たる確率を同じだとすれば、踊った方がいいと考えるのがユーモア」 92年頃に戦時下のサラエボで書かれた本。旅行案内というタイトルそのものが既にユーモアであって、その頃のサラエボはセルビア人勢力に包囲されていて、…