サマリアとパッチギ

既に公開済みの映画を2本立てでやっているという飯田橋ギンレイホールへ。以前、ガーデンシネマでやっていて結局見逃したサマリアと、比較的どうでもいいと思っていたパッチギを見に。で、2本ともかなり面白くて大満足。
サマリアは最初、高校生の女の子2人が主人公で片方の子が売春をやって、片方が見張り役をやって、それで貯めたお金で欧州旅行へ...なんて話だったのに、売春をしていた子の死を境に話が急展開して、思わぬ方向へ。大体3部構成になっているこの映画は、最初は女子高生のちょっと悲しい青春物語、その後は強烈な社会に対する批判と人間関係の内側に入っていくような話。この映画、あまり具体的なことをあらかじめ知ってしまうとつまらないので、まだ見てない人は是非観てみて下さい。いずれDVDも出るでしょうし。
そんな重い映画の後に、パッチギの爽やかな笑いはちょっとした息抜きになる。ただし監督が込めているメッセージは在日朝鮮人に関するとてもデリケートでシリアスな部分で内容としては同様に重い。ただ良くも悪くも全体が散漫になっている。いろんなことをやりたいのはわかるんだけれど、ちょっと伝えたい内容をストレートに役者に語らせすぎて、映画としてのレトリックに欠けるんじゃないかな、なんて思ったりもしました。いや、面白かったんですよ、とりあえずは。