Babel

cube32007-05-06

タダ券があるからって誘われて、六本木ヒルズへ。GW最終日の遅い時間なのに満席で最前列の真中に座る。ある程度見られるだろうと高をくくっていたのが大間違い、全然見えねえ。でもそれって、設計上の問題ですよね、そんなところに席があるだなんて。確か視線の仰角が何度未満にしなきゃいけない、って資料修正に描いていたぞー。あくまでも参考資料なんですよね。
とにもかくにも頑張って観る。要するに「バベルの塔」の話を顧みると、天まで届く塔を作ろうとしたら神の怒りをかって、そのせいで人は違う言語を話すようになったということ。モロッコ、メキシコ、日本のそれぞれの場所でのディスコミュニケーションがパラレルストーリーとして構成されているのだけれど、少しずつそれらが互いに接点をもっているような話になっている。
ロッコではアラビア語が使われている中に、観光バスの欧米人が英語でずかずかと入って行く。ケイトブランシェットが銃で撃たれて介抱されているのだけれど、その介抱するモロッコ人のおばあさんのアラビア語が印象的。そこには字幕がでていない、でも何らかのメッセージが伝わるような語り。バスの中でワガママを言っているおじさんがフランス語だったのが印象的、はは。メキシコではスペイン語と英語。メキシコ人のお母さんは15年間アメリカに住んでいるということだったけれど、スペイン語訛の英語がこれまた。日本は聾の女の子(菊池凛子)が中心。
って、それぞれの世界があって全体としてのテーマは分かるのだけれど、それらのストーリーの互いの接点がイマイチぱっとしない。無理がある。特に日本とモロッコのストーリーの接点なんてはなはだ如何わしいもので、それぞれを独立させた話にした方が、すっきりテーマがクリアに見えるんじゃないか、とも思ったりしました。