モンドヴィーノ

cube32007-01-21

ほのぼのしたワインを巡る物語と勝手に想像して借りたら、とんでもない、全くの別物。ワイン産業のグローバリゼーションに焦点を当てたドキュメンタリー。
簡単な構図を描くとすれば、昔かのプリミティブなつくり方でつくるワイナリー V.S. 微酸素ナンチャラ法とやらを利用した科学の力を借りた醸造法でどんなニューワールドでもおいしいワインを作ってしまうワイナリー。前者がリージョナルな地味の作り手で、後者はグローバリゼーションの申し子。そこには当然、政治的、経済的な軋轢があって、どちらが良いとは言えないものの、なんとなく後者がすごく横暴に見えてしまうのは、僕の心の目のせいでしょうか。
全体的に作り手は見事にニュートラルなポジションを保っていると言える。そしてこの監督はかなりのワイン狂ってのもよくわかる。
ワインの蘊蓄がたっぷりと詰まった映画なので、どちらの側に立たずともそれなりに楽しめます。