槇文彦、簑原敬

代官山で開かれた街づくりのシンポジウムへ。基本的には槇さんの話を聞きたかったのだけれど、あくまでも街づくりという文脈の中で話されていたので、彼の強い建築観などは聴くことができず、ごく一般的な素人向きの話だった。でもところどころに槇さんのエスプリは鏤められていたので、まあとりあえずは満足。ちょこっとだけ出していたヨーロッパ、アメリカと日本の都市観の違い、ヨーロッパの階級社会、アメリカの貧富の差や民族の違いからくる都市の成り立ちと日本の比較的フラットな社会がつくる都市の成り立ち、この辺りをもう少し聴けたら良かったかもしれない。
会の後、某建設会社の社長さんと取締役の方々と一杯やる。ヒルサイドテラスの一方でヒルズでテレ朝をつくってしまう槇さんはどういうこっちゃ、という話などシンポジウムの延長の話で盛り上がる。ちなみに建設会社の経営者側がエコノミーだけでなくて都市の価値を常に意識していることは、建築家側にもとっても良い状況なんだろうなと思う。