アフガン零年、天使の涙

しばらく学会とコンペで映画を観られなかったので、その分の反動で集中的に映画を見ています。
アフガン零年はUPLINKが配給ってことで、最初は色眼鏡で観ていたんですが、行き過ぎている感じはなくて、むしろ程よく出来ている。タリバン政権下で男手を失った家族が少女の髪を切り、男として働かせて...という、筋書き。この前のライフイズミラクルでもそうだけれど、社会の、個人ではどうしようも太刀打ちできない暴力を悲観するのか、皮肉を込めて笑い飛ばすのか。この映画の場合は悲観的な側面が強いかもしれません。この場合、映画の果たす役割というものは、外部に対して働きかけることでしょうか。抽象的な言葉ですいません。
で、天使の涙は、ウォン・カーウァイ作品。2046で??となって以来、なんだかんだで、花様年華、愛の神-エロス、とだんだん彼の映像美にハマってきています。フィルムってこんなにも鮮やかな色が出るのか、と驚嘆します。役者の派手な化粧、衣装も納得です。勘違いしていたのは、トニーレオンが出ていなかったこと。彼の中国語の抑揚が妙に耳に残っています。「ブエノスアイレス」はゲイ映画らしい、そういうシーンはバッドエデュケーションでもういいや、とも思っているんですが、まあ観るか。