タリン2

確か10時頃に旧市庁舎の前に昨夜のメンバーと集合して、旧市街を少し出たところにある占領博物館へ。決して展示の内容が気になったわけではなくて、林さんが設計したという建物だから見学に行ったわけです。遠くから見てまずはっと気づくのが周辺とのボリューム感の違いで、5階建て程度の建物の中に唯一2階建ての低層の建物が建っているという点で佇まいが随分と印象的です。アプローチが部分的にブリッジのボリュームを浮かせたようにして、中庭を介して建物に入ります。建物の規模がそれほど大きくないのでそこまで強い表現には見えませんが、キャンチーレバーで浮かせたそのアプローチの下をくぐる時のスペース感は、身体にフィットするような心地よいスケールでした。展示空間のインテリアは展示物のせいか多少雑多な感じがしましたが、カフェやレクチャースペースが配されたキャンチーレバーの細い空間は、しっかりコントロールされていて面白いものでした。
その後、コレまた林さんが設計の集合住宅を外観のみ見学。素材の使い方が面白いので話を聞くと、エストニアの風土から制約がいろいろあるみたいで。特に湿気と凍結に関しては注意を払っているようです。
その後、太郎さんと2人で旧市街を散策した後に、林さん、亮介さん宅でカレーをご馳走になる。太郎さんが名言「エストニアがカレーがうまいところなんて知りませんでした」を発する。その日、帰国の途につく太郎さんを港まで送る。