ハープサル2

ホテルの朝ご飯は豪華だった。それもそのはず、けっこう良いホテル。でも一人もエストニア人は泊まっていなくて、ほとんどがフィンランド人だそうな。しかも老男女ばかり。アジア人の若い男が独りで泊まっているのはそうとうけったいにみえていただろう。
ご丁寧にも10時にホテルのロビーまでお迎えが来た。迎えにきてくれた彼女はクリスティーナという女の子で21歳の学生。エストニア人とロシア人のハーフである。展覧会の開催中に受付嬢としてバイトをするらしくて、設営時には英語の話せない技術者と僕の間を取り持ってくれる子である。ちなみにエストニアは91年にソ連から独立して、それまではもちろんそれなりの教育がなされていた模様。多くの若い人たちは英語を話せるが、多くの年配の方々は英語は話せないでロシア語やドイツ語が話せるらしい。もちろんエストニア語というのはあって、それはみんながはなせる。エストニア語は隣国のラトビア語、ロシア語とは大きく異なる言語らしくて、どちらかと言えばフィンランド語にまだ近いようだ。
そんなこんなでクリスティーナに連れられ、直行で会場入りして、また仕事。夜9時くらいまで。晩ご飯を食べたのは一見高そうな店だったのだけれど、なんだかんだ言ってやっぱり安い。ちなみにエストニア料理というのは、なかなか特徴がない様で、大使館の職員の方に伺ってもあまり明快な答えは返ってこない。豚肉はよく食べるらしくて、ドイツ料理やらスウェーデン料理やらいろいろ混ざっているみたい。
食後、クリスティーナらとハープサルの街を散策。結局、白夜で明るいから特に博物館に入るとかをしなければ、散歩するのにはいつでも良い、むしろ涼しくてちょうどいいくらい。そう、ヘルシンキに着いた初日はかなり寒かったけれど、翌日からは快晴でずっと陽射しが強くて暑いくらいの気候でした。帰ってきた僕に会った人は僕の黒さに驚くことが多く、北欧でしょ?というのですが、北欧です。陽射しは強かったのです。
散策後、爆睡。