「新しいリアル」展/伊東豊雄

cube32006-10-22

オペラシティアートギャラリーで開催中の伊東さんの展覧会。気合いと時間と金がかかっています。会場は5部構成なのかな、ゲントに始まる台中のプロジェクト、斎場の型枠のモックアップ昭和歌謡が流れる近作の模型と1/1矩計、メディアテークやぐりんぐりんのビデオ、年表。先に書いておくと、おもしろい。行くべきです。
台中のプロジェクトは改めて図面を精読してみて、フムフムと。全く架構のイメージしか持っていなかったのだけれど、プランを見てみると俄然リアリティが出てきます。ただこれらのプロジェクト、プレゼンテーションの中心は臓器のような架構と家具が表現されたCGやら模型なので、建築の中間的な要素が表現されていないのが実感がとれない大きな理由でしょう。架構を見せるためにそうするのは解りますが、現象する空間はかなり違ったものになるはず。まあ、なんとなくですが、ボルノウが「人間と空間」で書いている「ラウムとオルト」がここでいう「架構と家具」とも読めるでしょうか。
あと1/1の矩計図がまさに実寸の空間を想起させる展示になっていてよかったです。