公文書館

恐らく誰も行ったことがないでしょう、公文書館。各都道府県にあるらしい、公文書を収蔵しているところです。いわばマニアックな図書館みたいなものです。東京公文書館は浜松町、浜離宮の裏手にありますが、江戸時代、明治時代の地図を求めて行ってきました。古くから絵図はありますが、まともに情報として読める地図は江戸でも都市化した地域のみでつくられたようです。つまり原宿村や渋谷村は農道と畑だらけなので、地図らしい地図はつくられていませんでした。ちゃんと測量して作図したものはもともと幕府が税金を取るためのものです。当時は武家地、寺社地、町人地という風に所有区分が分かれていたようで、沽券図という税金をとるためのいわば地籍図がつくられていたのは町人地の箇所に限られるわけです。
とまあ、研究の関係で古地図を眺めていたわけですが、なかなか楽しい。地図をみてるとのめり込んで、頭の中が江戸で一杯です。地図をみている公文書館は当時、海の上。建物から出ると目の前に首都高の高架が走り、ビルがばんばか建っているのを見ると、そのギャップに驚きを隠せないです。