如何にして喰うか、ぎりぎりの状況から

僕らの事務所の仕事は1件1件非常に小規模で工費も格安。一方、以前にも書きましたが友人の勤める事務所はクライアントがLVだったりして。僕らの事務所のような零細企業はそりゃ数をこなすしか仕方がないのですが、どこで妥協点を見つけるかというのが設計のカギになったりします。早い、安い、までは良いのですが、そこで心底旨い!といえるものを作れる気が今のところ全くしません。3拍子揃わず。旨い→悪くない、くらいにしかなかなか出来ないもんです。全部とは言えないので、どこかにデザインの重心を置くのは分かるのですが、僕としてはプランを眺めた時にその思いの偏りが顕われるのがなんとも心苦しいところであります。もしかしたら、極めて偏りがない状態を目指すことで、何がしかの全体性をもったものができないかな、なんて考えたりしています。僕らが狙うところはピュアに普通なもの、常識的に納まっているもので、出来上がるものはそこから微妙にずれていたり、なんて旨い話は世の中にはないですね。

今日もポルトガルの写真でも。カボジラオパート2