大人の社会見学

cube32008-02-07

いつものことながら終電で帰宅だし、なおかつ最近は朝も早い(言うても8時前起床ですが)日々の生活を繰り返していますが、その合間を無理矢理縫って行ってきました、ANA機体整備工場見学。僕と同様、何個かのボタンを掛け違って感性がどこかに飛んでしまったszmさんとそのお友達のベーシストのkmrさんと共に。
飛行機も去ることながら、僕としては格納庫の大架構が見たいという、一応建築的な関心もありつつ行ったのですが、やはり期待通りにでかい。4mより大きいくらいのスペースフレームによって260mx70mの無柱空間を覆っています。飛行機を整備するための足場が必要なのですが、それは対象となる飛行機の形が決まっているのでそれに沿った形で組まれ、更にスペースフレームから吊られて移動できるようになっているという。巨大な鉄の塊が宙に浮いているその姿をみると、石上純也が現代美術館で展示していた「四角い風船」を想起させるのですが、圧倒的な物質感はもちろん整備工場の方が。モノのあり方としてアートとテクノロジーの本質的な差がその存在の有り様を決定しているのでしょうか。
と、そんなことを思いつつも、飛行機の大きさに圧倒されつつ、滑走路のランドスケープに感銘を受けつつ、充実した1時間半を過ごしました。ちなみに見学は予約制で、予約を取るのはなかなか大変みたい。
月島あたりで「ジョホールバルの歓喜」を見ながら、ランチ。その後、勝鬨橋へ。ちょっと前にタモリ倶楽部でも紹介されていた勝鬨橋橋脚内見学会へ。ここで更に2人合流。30前後のいい大人5人で橋の内部で大盛り上がり。勝鬨橋は戦前から昭和40年代まで跳橋として稼動していた橋ですが、1度の船の通行の度に20分かかることや、陸上交通の増加に伴いそれを止めてしまった橋で、重要文化財として指定されています。デザインはアールヌーヴォー的な幾何学と若干のプレモダンな香りのするとてもシンプルなもの。それは橋の上の話。橋脚内に入るとそれこそまさに土木の力学的な機構を目の当たりに出来ます。あれだけでかい鉛の塊は、これまたある種の物質性をぐっと感じる限りです。
その後、裏銀ブラをし、酒を飲みながらモノレールなどの話で大盛り上がりでした。